機能性ディスペプシアって??
日本消化器病学会によると
「症状の原因となる器質的、全身性、代謝性疾患がないのにもかかわらず、
慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患」
と定義されています。
簡単に言い換えると、胃のもたれや胃の痛み、胸やけがするなどの症状が出ているにも
かかわらず、胃カメラやエコーなどの検査を病院でしても問題が見つからない病気です。
機能性ディスペプシアの原因は??
胃の動きが悪くなっている
食べ物が入ってくると胃は十二指腸に食べ物を送りますが、この胃の動きが
悪くなってしまうことで痛みが出ることがあります。
胃酸が過剰に分泌される
胃酸が分泌されすぎることで胃を刺激し胃の粘膜も傷つけてしまう可能性があります。
ストレス
脳腸相関といって脳と腸は密接に関係しています。ストレスがかかると脳からの刺激に
より自律神経などを介して腸の動きに影響を及ぼすのではないか
といわれています。
ピロリ菌等の感染
ピロリ菌への感染や感染性胃腸炎になったことがある方などは機能性ディスペプシア
になりやすいと言われています。
どんな症状が出る?
機能性ディスペプシアには以下のような症状があります。
- 胃もたれ
- みぞおちの痛み
- みぞおちの燃えるような感覚
- 早い段階で満腹感を感じる
- 吐き気
一般的な治療は?
薬物治療と生活指導があります。
薬物治療
制酸剤
(胃酸分泌を正常に戻す働きがあります)
消化管運動改善薬
(機能性ディスペプシアでは胃の働きが低下するためこちらの改善を目指します)
漢方薬
(*六君子湯にはグレリン(アシルグレリン)という、消化管(胃腸系)の内分泌細胞でつくられるホルモンの分泌を促し、食欲を出す作用があります。*Q LIFE漢方より引用
生活指導
食べすぎや早食い、カフェインやアルコールなどの摂取を避けるなどの指導をします。
機能性ディスペプシアでは胃の働きが低下しているため、胃に負担をかけないように
ゆっくりよく噛んで食べることも重要です。
機能性ディスペプシアを治すために自分でできることは?
「あまり薬には頼りたくない」
「病院だけでなく自分でできることがあればやりたい」
このように考える方もいらっしゃると思います。
機能性ディスペプシアを改善するためのセルフケアとして
運動や食事管理があります。
他の病気でもよく言われることだなと思ったのかもしれません。
では、なぜこの2つが大事なのかを解説していきます。
運動
なぜ運動が重要なのか。それは自律神経を整えることができるからです。
5分から30分程度のウォーキングやランニングなどの運動をすることで
運動中は交感神経が活発になり、運動が終わると副交感神経が活発になります。
自律神経が乱れやすい方は身体が交感神経の方が優勢に働きます。
しかし、胃や十二指腸などは副交感神経に支配されているため、
自律神経の乱れを整えるためにも運動が重要です。
食事管理
機能性ディスペプシアでは脂質の高い食べ物の摂取を避ける必要があります。
脂質は消化までに時間がかかるため、胃の機能が下がっている機能性ディスペプシアの方には負担となってしまいます。
次に米やうどんなどの炭水化物も少なくするもしくは食べ方を工夫する必要があります。
*うどんは約3時間、おかゆは2時間胃に滞在するといわれているのです。
福岡天神内視鏡クリニックHP
そのため、高脂肪食や炭水化物の量を減らし、胃で消化がしやすいたんぱく質を取るなど食事内容にも注意する必要があります。
まとめ
機能性ディスペプシアは、病院で検査しても特定の原因がないため
どうやって治したらいいのかと不安になる方もいらっしゃると思います。
当院では、内臓へのアプローチや徹底した食事管理などを行うことで
機能性ディスペプシアに対応しています。
薬にあまり頼らずに治したいけど1人じゃ難しいと不安に思う方は私たちが一緒にサポートしていくのでぜひ相談されてくださいね。
ここまでご覧いただきありがとうございました。